2024年7月28日(日)に第606回月例会(土佐町石原林道〔工石山北面〕)が12名の参加で行われました。
7月28日,梅雨が明け連日のように熱中症警戒アラートが発令される中,集合場所に集まったメンバーは総勢12名だった。簡単な日程説明の後,石原林道の入り口へ車で移動した。入り口までの県道沿いの法面には,草刈りの際わざわざ残してくれたであろう,タキユリの花も散見される。維持管理に携わる地元の皆さんに感謝である。
9:40に林道入り口に到着。付近の広場に車を駐車し観察を開始した。まず目を引いたのはオオキツネノカミソリ。駐車した広場の片隅にオレンジ色の花を咲かせている。林道に入ると,法面にはコアカソが開花中で,ヤマキツネノボタンの黄色くて小さな花がかわいい。ピークを過ぎていたがダイコンソウやウツボグサの花も道路脇に咲いていた。ハガクレツリフネの小さな群生があったが,開花はもう少し先の様で残念だ。満開の頃に訪れたいものだ(帰りに見たときは数輪開花していた)。
少し歩くと咲き始めのシギンカラマツやクサアジサイを見つけた。つぼみをつけたボタンヅルもその蔓を長く伸ばしている。シカの食害はそれほど多くはないものの,先を食いちぎられた植物の姿も見られることから,被害の拡大が心配される。
ゆっくりと木陰の林道を歩く。入り口から1km付近までは,木々が高く直射日光を遮ってくれているので,暑さが緩和され歩きやすい。林道脇の林床にも興味が引かれるが,急斜面が多く,立ち入ることは難しい場所が多かった。所々でのぞき込んでみたが,ツルシキミやヤマジオウやエイザンスミレの葉を見ることができた程度で植物の姿は少なかった。
12:00に昼食。過去2回の例会でも同じ場所で昼食を摂った。水気の多い岩や苔むした擁壁にはイワタバコが生育していたが,薄紫の花を咲かせており,わずかではあるが涼しさを演出してくれていた。
昼食後,以前見た植物を再確認したいとの希望があったので,30分ほど先に進み現存を確認した後引き返すこととした。
14:00に全員が林道入り口に帰還。解散とした。
〔福原宏〕