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駐車場へ集合 |
梅雨の最中、朝から厚い雲におおわれ、今にも降りだしそうな天候のなか甫喜ヶ峰に向かう。根曳峠あたりは霧が立ち込めていた。場所的にも豪雨地域なので、雨が酷くなれば早々に切り上げることも念頭に置いて駐車場に着くと、それでも9:30には私を入れて12人が集まっていた。檮原から高速経由で2時間かけて中平さんも参加されていた。いつもながら頭が下がる。また、若手期待の星大利君と4月から四国森林管理局に勤務している渡部君にも久しぶりに会えて非常に嬉しかった。
甫喜ヶ峰は初めてという人もいたので、公園内のトレイルを歩く。水源の森からアセビの森に向かい、主に歩道を歩く。林内は非常に暗く、小さな植物やムヨウランなど殆ど見えない状態で、所々地面に落ちた白いテイカカズラの花が目立つ。この季節花はごく少ない。それでもムクロジ、ヤマツツジ、ゴンズイ、クリ、スイカズラ、エゴノキ、イヌツゲ、オオバチドメ、ノアザミの花やコバノハナイカダの果実とタチツボスミレ、ニオイタチツボスミレ、ツボスミレ、スミレ、シハイスミレ、フモトスミレなどのスミレ類や、シライトソウ、チャボホトトギス、イチヤクソウなどが観察できた。公園内には結構貴重な植物が生育しているが、盗掘が後を絶たない。特にラン科の減少が著しく、明らかに採取された場所を目にすることも度々で心が痛む。また反対に人為的に持ち込まれたと思われる植物もあって、人による生態系の破壊が推測される。甫喜ヶ峰は老若男女問わず、またユニバーサルトレイルも各所に設置されているので、障害のある方も散策を楽しめる公園である。マナーを守って欲しい。
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林道で観察 |
12:30頃アセビの森に着き、昼食。宇賀さんは途中で駐車場に戻っていたため車で合流。小屋の周辺では半閉じ状態のコキンバイザサの花やネナシカズラ、シロバナニワゼキショウを観察して13:20に出発。復路は林道御幸線から花木の森経由で駐車場に戻ることにした。ホタルブクロ、オオヤマフスマ、岩場に生えるヒカゲツツジやネジキ、ソヨゴなどを観察。突如、花盛りのツチアケビにこの日一番の歓声が上がった。赤いウィンナーに似た果実はよく見かけても、こんな豪華な花には滅多に出会えないものだ。全員大喜びで撮影していると15時前に雨がやってきた。しかし、一日中雨の覚悟のもとなので、ほぼ一日天気がよく持ってくれたのはラッキーであった。一足先に車で戻った宇賀さんはそのまま帰り、研修棟で連絡事項を伝達後15:30に解散となった。