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The Botanical Society of Tosa

土佐植物研究会

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2024年2月25日(日)に第601回月例会(南国市三和琴平神社・浜改田)が20名の参加で行われました。

1.集合場所
1.集合場所
 今回の例会は、琴平神社周辺で行なう予定だったが、坂本さんの提案により、物部チームと合同で半日イヌノフグリの調査をすることになった。浜改田周辺では、以前から佐藤さんがイヌノフグリをあちこちで見つけており、この地域のどの範囲にどのくらいの個体が生育しているのか、またその生育環境や近縁のオオイヌノフグリやフラサバソウ、タチイヌノフグリなどと混生するか把握するために、調査票を作成して準備をした。予定では、午前中のイヌノフグリの調査をし、午後から琴平神社周辺の観察予定であったが、朝から雨が降っていたため、調査効率を考え、午前と午後の予定を入れ替えて、まずは琴平神社周辺を散策することにした。
2.琴平神社車道を行く
2.琴平神社車道を行く
 9時に南国のJA高知県南国南部営農センター配送センターで集合し、車を駐車場に置いて、琴平神社を目指した。春の田んぼ雑草を横目に、車道沿いを歩いて琴平山?入口まで進んだ。登り口からも車道沿いを歩いていった。道の両側にはアラカシやシイが主体のこの辺りではよくみられる常緑樹林が続いていて、林床の植物は乏しく、その代わりに不法投棄のゴミがたくさんあった。林縁にはムサシアブミの芽出しがちらほら見られ、中には咲いている個体もあった。タチツボスミレの花も数株見られ、寒いながらも春が近づいていることを感じた。途中、ニッケイが生えているのを見つけたグループが、ヤブニッケイの枝を横に並べて、坂本さんによる見分け方講座を行なっていた。琴平神社付近までくると、北参道を下り、途中から横道を等高線沿いに山裾をぐるっと回る感じで進んでいった。
3.トキワトラノオ
3.トキワトラノオ
4.ムサシアブミ
4.ムサシアブミ
5.フラサバソウ
5.フラサバソウ
6.ノシラン
6.ノシラン

 途中、節間が長いダイミョウチクやハラン、アリドオシなどを見ながら石垣沿いに続く道を進んでいくと、西側の旧表参道に合流し、そこから上に上がって、11:00に琴平神社の駐車場に着いた。

 神社では、お参りしたり、安政南海大地震の看板を読んだり、植えている植物を観察したりと、しばらく各々で堪能した後、11:20に元の車道沿いを降りて戻っていった。帰りに、午後からのイヌノフグリの調査の予習ということで、オオイヌノフグリとフラサバソウを並べて、比較表を参考に区別点を観察した。帰りに工事現場の囲いの下にイヌノフグリが大小50株ほど生育するのを見つけた。

7.ベニオオイタチシダ
7.ベニオオイタチシダ
8.アリドオシ
8.アリドオシ
9.旧表参道
9.旧表参道
10.琴平神社境内
10.琴平神社境内

 お昼ご飯は佐藤さんが手配してくれたJAの2階の事務所で食べた。昼食後、これから行うイヌノフグリの調査の説明をし、5班に分かれてそれぞれの担当個所を調査した。15時に再び事務所に集合し、各班のリーダーから調査の報告を行い、調査しきれなかったため、引き続き調査の必要があることを確認して、15時半ごろ、解散した。ちなみに、この日に確認したイヌノフグリは71箇所合計3015株であった。

 事前の下見や集合・昼食場所の手配をしてくださった佐藤さんには、この場をお借りして厚くお礼申し上げます。また、坂本さんにはイヌノフグリの調査をご提案いただき、意義深い例会となったことをお礼申し上げます。〔田邉由紀〕

11.賽銭を守る?ネコ
11.賽銭を守る?ネコ
12.浜改田イヌノフグリ調査1
12.浜改田イヌノフグリ調査1
13.浜改田イヌノフグリ調査2
13.浜改田イヌノフグリ調査2
14.イヌノフグリ
14.イヌノフグリ