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The Botanical Society of Tosa

土佐植物研究会

<お問い合わせ先>
TEL:090-7622-1257

2023年8月13日(日)に第595回月例会(いの町吾川村小川樅ノ木山高樽ノ滝)が19名の参加で行われました。

No.1 高樽地区
No.1 高樽地区
 9時30分にあいの里に14台の車で17名が集合。高樽への道は行き違いが難しいほど狭隘なため、車の台数を減らし、あいの里の下の河原に車を駐車するつもりであった。しかし前日の雨による増水と、ちょうどこの日にカヌーのツアーがあり多くの車が川原に集まっていたため、急きょ駐車場所をいの町高岩の高岩トンネルを抜けた旧道沿いに変更。
No.2 高樽の滝
No.2 高樽の滝
No.3 イワデンダ
No.3 イワデンダ
No.4 タカネマンネングサ
No.4 タカネマンネングサ
No.5 トチノキの実
No.5 トチノキの実
No.6 マルミノヤマゴボウ
No.6 マルミノヤマゴボウ
 10時過ぎに高岩トンネルで車を5台に減らして出発。439号線を5分ほど走り西津賀才川又口から県道を川又方面の標識に従って高樽川を遡った。川又での分岐を左にとり、狭い道を慎重に高樽に向かった。幸い対向車もなく、10時45分頃に高樽集落に到着。事前に区長の藤田さんに連絡してあったため、ご自宅前で待機してくださっていた藤田さんと合流。
No.7 高樽の林道で昼食
No.7 高樽の林道で昼食
 藤田さんは以前に研究会が池川町の例会でお世話になっている。高樽には多くの家屋が見られたがほとんどが空き家で、現在では3所帯ほどが暮らしているという。集落沿いに、マルバマンネングサの終わりかけの花やウツボグサの実、キンミズヒキの花、ノリウツギの花、林道ぞいにミズタマソウの実などが見られた。
No.8 大杉への道
No.8 大杉への道
 集落を過ぎて林道に入るとすぐに「←高樽の滝」の案内板があり、滝までの傾斜地の道には鉄製の手すりが設置されている。入り口付近はウラジロガシ、アオジクユズリハ、モミ、アオガシなどの林で、コウヤボウキ、サジガンクビソウの花、アオテンナンショウの実、オオキツネノカミソリの花が咲いていたが、奥に進むとほとんどスギ植林地になっている。11時に滝に到着。昨日の雨でかなり水量が多い。滝の渓側はトチノキの大木やケヤキ、イロハモミジ、ケケンポナシ、ツガなどが被っている。滝の岩場にはイワヒバ、スダレギボウシ?の花やコオニユリ、イワデンダ、コガネシダ、コチャルメルソウなどが見られた。イワデンダは水流でかなり傷んでいる。滝の上部をのぞいたり、周辺の祠の周囲を観察、マルミノヤマゴボウなども確認できた。滝を下りて藤田さんとお別れし、林道沿いの木陰で昼食。
No.9 樅ノ木山の大杉
No.9 樅ノ木山の大杉
 昼食後、藤田さんから下の屋敷内の樹木にオオバノヨウラクランが着生しているとの情報をいただいて探してみたが、場所が違ったようで確認できなかった。
 13時前に高樽を出発し、13時30分頃に中尾の高知県の天然記念物に指定されている大杉への歩道ぞいを観察。入り口に高知県指定天然記念物「樅ノ木山の大スギ」(通称 又右衛門杉)の看板があり、その由来が書いてある。結構急な道で、途中に家があり、さらに上部にも家が点在しているらしく、モノレールが奥まで敷かれている。歩道までの車道沿いはイワカンスゲに覆われ、ホタルブクロやアキノキリンソウ、ハシカグサ、シコクチャルメルソウなども見られる。歩道沿いは湿度が高く、ウワバミソウやヒメウワバミソウ、ミズ、ミヤマミズなどが密生し、シケシダ類やシケチシダ、ジャゴケやマキノゴケも多い。あまりに暑いので私は大杉まで行けずに途中で引き返した。15時30分頃に皆が下山し、16時に黒岩トンネルで解散した。〔鴻上泰〕