2012年2月12日(日)第457回月例会(物部川河口付近・・・南国市,香南市)が開催されました.
とは言え,海に向かい吹く風は冷たい.未だ花を残すノジギクの群れ,ウバメガシ,トベラ,イボタノキ,クコと海岸らしさを観察しながら,海岸丘の北斜面を三島神社(写真下)へ向かう.実は今年の総会で,冬,緑の少ない時期は,寺社の植相を記録することが決まった.それを早速実行しようという担当者の魂胆である.三島神社,落ち葉を拾い,これはエノキか,ムクノキか,3葉のマツは何者ぞ,テーダマツ(写真下),アカマツも健在である.凍えそうな手を擦りながら後川沿いを歩く.3面張りながら,薄く土の堆積した岸には,タコノアシの群落,ガマ,オギが.赤いタコノアシは茹でダコのよう.県道14号を渡り,空港の緩衝地帯に取り込まれた小さな実盛神社へ.ソテツの赤い実が美しい.再び,県道を渡り,大きな丸いヤドリギで装飾した大木のある神社へ.ヤドリギには透明感のある淡黄緑の果実が.鳥居に,名は掲げられていないが,近所の人に尋ねると,海の神様,竜宮神社とのこと.駐車場に戻り,少し早い昼食をとる.
午後,物部川河口域の河川敷へ.枯れ草色の世界の中にもセイヨウアブラナの黄色が点々.中筋に白い斑を入れた線形の葉,アマナの一群れ.このような場所に生えるのだろうか.北風に揺れる枯れ尾花はオギかススキか,ツルヨシか(写真上).本日の〆は物部川を渡り,オオバヤドリギが着生する旧吉川村の西徳善八幡宮.2,3のシダ類を纏ったクスノキの大木に,オガタマノキやタブノキ,立派なゲッケイジュは珍しい.オオバヤドリギはタブノキ,スギ,イロハモミジ,ヤブニッケイの中に大きな葉を広げ,茶色い小さな蕾をつけていた.この辺りのヤドリギはエノキが好みのようであるが,ここのオオバヤドリギはえり好みしていない.域内はきれいに掃き清められて,下草は乏しい.
午後2時前,少し早いが3月の月例会での再会を期し,散会.谷本隆司さんの万歩計は11,000を超えた.
(松本満夫)