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The Botanical Society of Tosa

土佐植物研究会

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2012年11月11日(日)第466回月例会(赤荒峠・・・長岡郡本山町,甫喜ケ峰公園・・・香美市土佐山田町)が開催されました.

植物名:ツチトリモチ 場 所:香美市甫喜ヶ峰 撮影者:猪野 律
植物名:ツチトリモチ 場 所:香美市甫喜ヶ峰 撮影者:猪野 律
 あいにくの雨の中,集合時間の8時に南国オフィスパークに集まったメンバーは10名(うち担当の松本満夫氏は体調不良につきここで見送り),昼にかけて雨脚は強くなる予報.九州では警報が出ているところもあるらしい.どうしようかと悩んだ末,せっかく県外からの会員も参加するのだからと予定通り国見山方面へ向かうことを決定.東京からの会員4名と山岡会長の到着を待ち,目的地の赤荒峠に向け出発した.
植物名:アキグミ 場 所:香美市甫喜ヶ峰 撮影者:猪野 律
植物名:アキグミ 場 所:香美市甫喜ヶ峰 撮影者:猪野 律
 9時30分,赤荒峠に到着.2週間前に下見をしたとき,峠付近はケシロヨメナの白い花が満開だったが,この時はほとんど終わった状態で季節の移り変わりの速さには驚かされるものがある.雨脚に加え,風も強い状況であったが,雨具に着替えての観察をスタートした.観察は国見山山腹に造られた林道.行き止まりで山頂には辿り着くことができないが,今日の天気を考慮すれば無難だろう.中間までの片道2km程度を往復することとした.
 歩き始めて1時間半,目的の2km地点まで来たので引き返すことに.11時半には峠に到着.雨風も強いことから車で早い昼食をとり現地解散を考えたが,榎さんや猪野さんの提案で,雨風が凌げる甫喜ヶ峰森林公園へ移動し昼食となった.
 昼食後,猪野さんたちの案内で,ツチトリモチを見ることになり,公園内の遊歩道へ.例年より少なめとのことであるが,真っ赤なツチトリモチを観察.さらに,アラカシに着生したヨウラクランやたわわに実ったアキグミ,イロハモミジの紅葉を楽しんだ.車道法面ではススキの下に大きなスミレの葉を発見.アメリカスミレサイシンとのこと.ここの個体が植栽か逸出かは不明だが,最近帰化が増えているらしい.
午後3時,このころになると少し天気の回復傾向に.雨も降り止み,全員で記念写真を撮って本日の例会を終了した.
林道入り口付近は,自然林.ところどころにツルシキミやオモト,テンナンショウの仲間が散見.暗いため林床に植物の姿は少ないが,季節が合えば,貴重なキヨスミウツボグサを観察できるポイントである.花はないがスミレの仲間も多いところで,明るい林縁部でエイザンスミレやヒナスミレ,ナガバノスミレサイシンの葉を多数確認,モミジバカラスウリの黄色い果実や種の実ったチャボホトトギス,林道のあちらこちらに這い出てきた‘カンタロウ(シーボルトミミズ)’も観察できた.
数百メートル進むと,植林に変化.林床にはケクロモジ,林道には花が終わったシソ科の植物(アキチョウジやタカクマヒキオコシ?)がちらほら.下見時に咲いていたアサマリンドウの残り花を期待したがすでに終わっていた.(福原 宏)