2015年12月12日(土)~13日(日)第503回月例会(中土佐町久礼長沢谷夏枯峠付近、三原村皆尾、土佐清水市斧積・片粕・三崎千尋崎)が行われました。
8時30分に県立美術館には長野県から遠路参加した藤田氏を含む6人が集合,2台の車に分乗して出発.9時20分に第2の集合場所・中土佐町久礼のローソンで香川県の平野氏や当日のみの参加者も合わせて9人と合流し,総勢15人で長沢谷夏枯峠の観察場所へ.途中車の台数を制限して,9時50分現地に到着.人工林のヒノキの樹上を見上げると,目的のヤマハンショウヅルが白い花を咲かせていた.林床にも一面に白い萼片が落ちおり,前々日に襲った季節外れの暴風雨の影響も大きく,花は少し盛りを過ぎていた.個体数は多く,特徴のあるツルや常緑の葉など観察する.まわりにはカギカズラが特に目立った.他の植物はあまり観察していないが,スミレではシハイスミレ,タチツボスミレ,ヒメミヤマスミレ程度.10時40分に出発し,12時過ぎに黒潮町の道の駅・ビオス大方で昼食を摂る.
12時30分に道の駅を出発.予定ではなかったが,せっかくなので三原村のヤマハンショウヅルを観察しようと今の山に向かう.中村から平田までの自動車専用道ルートで車道右手に広がる田んぼの中に,十数羽のナベヅルの群れが確認できたのはとてもラッキーだった.13時30分に着くと,地元の方がヤマハンショウヅルの観察者のために山道を整備してくださっていた.本当に有難い.ここでは目の前で花を撮影できたので,皆大喜びの大満足だったようだ.小粒で美しい実のトサムラサキを観察できたのも良かった.観察後,ここでこの日だけ参加の池内,猪野両氏と別れて15時30分に出発.今の山の林道は前述の大雨で土砂が流れた跡があり,尖った小石があちこちで散乱していた.いやな予感が的中し,私のXV号の左前のタイヤがパンク!やむなく上野から斧積の道端に車を寄せ,XV号の人は他の車に移動してもらい斧積のヤッコソウの自生地に寄る.ヤッコソウはもう黒くなりかけていたが,オオカグマやスダジイの実を拾うなど薄暗くなる17時過ぎまで活動し,宿のホテルオレンジ着は17時30分になっていた.夜から参加で遅くなると思われた黒瀬,大石の両氏はすでに到着していた.XV号は私の兄が早速手配してくれて,この日の夜には修理完了の連絡があり,本当にホッとした.
よじ登るヤマハンショウヅルのつる |
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13日(日曜日)晴れ
早朝6時前に私はヘッドランプを装着し,朝練も兼ねランニングで約30分,5~6キロ先のXV号を取りに行ってホテルに戻り,予定通り7時に朝食.8時10分に出発,片粕海岸の旧国道沿いを観察する.ツメレンゲ,アゼトウナ,ハマナデシコの花やハマホラシノブなどのシダ,実を付けたキンギンナスビやシマサルナシ,フウトウカズラ,オオムラサキシキブなどを観察.小春日和の陽気のなか,海岸沿いにはまだ数々の花が観られた.
10時30分にホテルオレンジで弁当を受け取り,見残し海岸へ.途中車道沿いに群生するヒメミヤマスミレを観て,駐車場から見残しの展望台への「四国の道」を歩く.照葉樹林の中を通る適度なアップダウンの道は,草本類は少ないものの,気持ちの良いウォークが楽しめた.歩道にもヒメミヤマスミレが多い.エダウチホングウシダも観られた.展望台で昼食.見残し湾まで歩道を下り,奇岩の海岸をバックに記念撮影.藤田氏はカツモウイノデを観て喜んでいた.13時30分に駐車場を出て,道の駅「めじかの里」へ.近くのヒメハシゴシダとイヌセンブリを観察して14時30分前に解散となった.2日間お疲れ様でした.余談ではあるが・・・帰りに寄った水田で,草刈り後に沢山生えて咲いていたミズネコノオを観て(踏んで?),遠来のF氏は手が震えるほど動揺していた.〔文:細川公子 写真:鴻上泰〕