2016年10月9日(日)に第513回月例会(津野町葉山村久保川~貝ノ川林道)が行われました。
次に移動して停めた場所からは,ちょうど遠く久保川の集落が見え,地域の運動会の音も聞こえてきて,美しい棚田も見ることができた。金属網のかかる高い崖の周辺でヨシススキと思われるイネ科の植物を採集した。皆で周辺を探すと崖の上の方にも多数確認できた。葉はススキに非常によく似ていたが穂が異なっていた。崖地の上に群生していたことから,吹きつけされたものと考えられたが,種を同定して由来を確認する必要がある。この林道は斜面方位や周辺の植生の変化によって,様々な環境があって種類数も豊富であったため,観察に夢中になり昼食を取り始めたのは12時半を過ぎていた。
アサクラザンショウ |
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昼食後,風車の里公園へ向かう途中で一度止まり,石灰岩地の植物を観察した。ここは昨年の例会で観察したところだが,今回その時には見つからなかったシダが確認され,同じところでも時期や目を変えると新たな発見があることを実感した。
その後,風の里公園でトイレ休憩。天気が良かったので,眼前に採掘されている鳥形山の姿や,遠く石鎚山系の山々が望めた。周辺の林ではキッコウハグマやシコクママコナの花が咲き始めで,林内でタマゴタケやサンコタケが見つかった。特にタマゴ型のツボから出たばかりの可愛いタマゴタケの姿には,皆さん魅了されて盛んにシャッターを切っていた。
最後に風の里公園の先の落葉樹林内でクサヤツデの群落を観察したが,気候の影響かきれいに花を着けた個体は少なかった。その後,かわうその里に戻って集合してから解散し,帰路についた。〔前田綾子・鴻上泰〕