2021年6月27日(日)に第569回月例会(香美市・本山町 赤荒峠~国見山)が10名の参加で行われました。
第569回月例会 |
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906.7mの四等三角点付近を11時25分頃通過。アカガシの大木があり,ギンリョウソウやイチヤクソウに花が咲いていた。特にイチヤクソウは丁度見頃の時期であったが,雨の中での暗い林内では手持ちでの撮影は難しい。オモトの群生があり,珍しくほとんどの株が見事に花をつけていた。ヒノキの植林地を抜け,平坦な殿様道(参勤交代の道)との出会い付近でミヤマヨメナの花が咲いていたほか,ヒメシャラ,ツクバネソウの花やオオマルバノテンニンソウ,コミヤマカタバミ,バイケイソウ,ヤマシグレ,モミジガサやミヤマカラマツなども見られた。12時30分,先に行っていた組が戻ってきたので,山頂はあきらめてここから引き返すことにした。
13時20分頃に駐車場所に戻り,車中で昼食後,峠から西へ入る民有林道に入った。このころには雨は上がっていた。植林地ではあるが,鎖で閉鎖している入り口付近から結構面白い。コミヤマカタバミが大きな群落をつくり,その中や近隣にアカショウマやアオテンナンショウ,シロバナショウジョウバカマ,ハルトラノオ,トチバニンジン,チャボホトトギスなどがたくさん生えている。林道をしばらく行くと道下にツチアケビの咲き始めの花茎が目立ち,ヤマシグレにも花が咲いていた。のり面にシソバタツナミが数株ちょうど花を咲かせていた。ヤマアジサイやウリノキ,ヤマツツジの花やミヤマガンピ,ナンゴクウラシマソウ,ナンキンナナカマド,オタカラコウ,アワブキ,ムカゴイラクサなどのほか,ホソバコケシノブ,ジュウモンジシダ,ツヤナシイノデ,オウレンシダ,シケチシダ,ホソバイヌワラビ,オニヒカゲワラビ,ミヤマノキシノブなどのシダ類が多い。シダ類をじっくり観察しても面白い谷である。
15時過ぎに林道わきの溝にワサビの群落があり,その先に湧水池が出現した。池の底からぼこぼこと水が湧き出ており,流れ込む谷の縁にワサビの大群落。傍らにはケヤキとサワグルミの大木。高知県内ではかなり珍しい光景にしばし見とれてしまった。帰りがけには雲が薄れ,林道から吉延の棚田を望むことができた。
16時ころに車に戻り,一応解散。帰りがけに峠にさしかかるあたりの岩塊に咲き始めたケイビランなどを観察した。〔鴻上泰〕