2022年2月27日(日)に第577回月例会(須崎市浦ノ内池ノ浦・帷子崎)が26名の参加で行われました。
昼食後は、帷子崎の方にすべての車で向かった。帷子崎の付け根の駐車場に車を置き、全員、岬の先端の方に続く踏み分け道に入った。この道は釣り人たちが通ることによってできた道だそうで、非常に狭隘ながらも通過することはできるようになっていた。しかし、岬の先端に近づくにつれ、両側は海に垂直に落ち込み馬の背のような地形になっていて、かなり危険でもあった。そこで、個人の脚力に応じて途中から引き返す人もいた。
樹木では、トキワガキが点々とあり、その真っ黒い木肌が珍しかったし、大蛇が絡み合ったようになっているサカキカズラの根元の樹幹がはじめは何かわからなくて戸惑ったが、やっと幹に続く葉をみつけ同定できた時は嬉しかった。他にはやはりタイミンタチバナやヒメユズリハ、ヤブニッケイ、カゴノキ、トベラ、ネズミモチ、ヤマモモなどこの地域を代表するおなじみの樹木が周囲の視界を遮るように鬱蒼と茂っていた。が、岬の先端に着くと180度の絶景が眼前に広がり思わず歓声が上がった。岬の断崖にはタマシダの群生が見られ、ノジギクも花はなかったが多く生育していた。木肌のめくれたシャシャンボの巨木や枯れた果実をぶら下げた大きなカンコノキなどもあった。帷子崎の往復を終え、駐車場に帰り3時頃散会したが、黒瀬さんに場所を教えてもらい駐車場の少し西の道路沿いの海側に生育しているホルトノキを確認することもできた。樹木中心の観察会となったが、黒潮洗う断崖の林にはこの気候に適した樹木やシダがたくましく生育していて、この地ならではの比較的珍しい樹木も観察することができ、健康ウオークも兼ねたような今年最初の月例会は無事に終わった。〔宇田英一〕